歩き巡礼ですので、ただただひたすら歩いて番外→26番→27番→28番とやってきました。
私は、27番の勝音寺から歩いて来たのですが、こちらの瀧泉寺は武蔵横手駅が最寄り駅になります。
高麗駅のほうに戻る感じで歩くことになりますが、武蔵横手駅から行く人もいることでしょう。
勝音寺ではぽつぽつ程度の雨だったのですが、瀧泉寺に向かったときにはもう本格的に雨が降り出してしまいました。
しかし、雨が似合う花もあるのですよね。
それが蓮の花です。瀧泉寺では蓮の花がきれいに咲いていましたよ。
蓮の花の鉢植えが見事な瀧泉寺
こちらの瀧泉寺は道路に沿って、横に長いお寺です。
別の入り口もあったようですが、私は寺標の石碑があるところから入りました。
こちらの瀧泉寺ではちょうど、お寺の方が出かけていて、私が蓮の花の写真を撮っているうちに戻ってきました。
私はてっきりお寺にいると思っていたので、御朱印もいただけてちょうど良かったです。
これが時間がずれていたら、御朱印がいただけなかったのかもしれませんね。
十三重石塔も見えまして、横に長い境内を歩いてみました。
横手駅が最寄り駅だが高麗駅からも歩いていける
門から入ってまっすぐ先にあって目につくのは、こちらのお堂です。御開帳の立て札の隣に立っていました。
比較的新しくできたお堂のようです。
額に十王堂と書いてあります。石碑には、「なむ十王尊」の文字があります。この中に十王尊がお祀りされているようです。
生前に十王をお祀りすれば、生きていた時の罪を軽減してくれるそうです。地獄の閻魔大王は有名ですが、十王尊は地獄へ落とすかどうかを決める人たちだそうですよ。
ミニの梵鐘、うす緑の鐘もみえました。祈りの鐘のようですね。
境内に入って十三重石塔と十王堂がみえた
本堂の手水舎のほうからみると、左側が入ってきた入り口で、入り口の突き当りに十王堂があることがわかるかと思います。
今になって気がついたのですが、入ってきたところにお不動様の小さな祠があることに気がつきました。
手水舎のところにも蓮の花がありますが、入ってきた入り口の左側も右側の両方に蓮の花が咲いている鉢が置かれていました。
まるで広大な池が境内にあるかのように蓮の花でいっぱいです。
こちらが入り口から入って左側にあった蓮の花の鉢植えです。遠くからでも数の多さはわかるかと思います。
おそらく檀家さんたちも、この蓮の花を楽しみにしていることと思います。
墓所のほうにも蓮の花です。とてもきれいですよね。
なるべくなら、6月終わり、7月始めくらいの蓮の花が咲く頃に参拝するといいです。
境内にはいくつかの梵鐘がありました。
入り口のところにある鐘が一番大きいのですが、それ以外にも緑色の梵鐘がありました。
十三重石塔より向こう側は墓地になっていました。
門を入って正面も裏手の山に向かってお墓が並んでいました。
私は行っていないのですが、裏手の山のほうにもお社があって、山王権現、天神大神などをお祀りしているそうです。
左手のほうから本堂のほうに向かって写真を撮ってみました。
道路に沿って横に長い境内であることがわかるかと思います。
鐘撞堂の向こうに長く横に紐が出ていることがわかるかと思います。それがお手綱です。
遠くにお手綱が見えているのがわかるかと思いますが、お手綱がつながっている場所が観音様がいらっしゃるところです。
今度は、入り口に入って右側のほうに行ってみましょう。本堂があるのは、入り口入って右側です。
昭和26年に建てられたと言われる本堂です。山号を書いた額がみました。
柱には文字が刻まれています。「無垢清浄光慧日破諸闇」「観音妙智刀能救世間苦」です。
観音経から来ている言葉ですね。
本堂がからお手綱が流れていて、回向柱につながっていますが、横に長い境内ですので、脇のほうから写真を撮ってみました。
蓮の花の鉢が2つあるのがみえますね。
その向こう側には梵鐘です。
観音石像のほかにも、大師様らしき像もありました。
こちらがもっと近寄ってみた写真です。
手前に見えるのは、おそらく梅の木だろうと思います。
緑が多くてきれいなのですが、やはり目につくのは蓮の花のほうですね。
石燈籠のところには、中興十九世の文字がみえます。これは中興開山の祖といわれる阿闍梨のことかもしれません。
そして、納経所に向かって、これまた蓮の花の鉢植えが並んでいます。
こちらはかなりの数の蓮の花の鉢植えが並んでいました。
再度、回向柱を本堂に向かって写真を撮りました。「結縁大衆圓満也」です。
こちらの写真にも大師修行像の前に、蓮の花の鉢植えがあるのがみえますね。
ところで、こちらの瀧泉寺からもう少し武蔵横手のほうに歩いていくと、武幡横手神社と呼ばれる神社があります。
面白いことに横手あたりでは、夏に獅子舞が行われているそうです。その獅子舞が武幡横手神社から、この瀧泉寺へと移動していくそうなのです。
日高市のホームページによると、その獅子舞は市の無形民俗として文化財になっているそうです。
以前は9月15日に行われていましたが、現在は8月25日に近い土曜日・日曜日に行われています。村の豊作祈願、安全祈願の意味が込められています。諸役は、御幣、万燈、山伏(法螺貝)、オカメ、(天鈿女命)、天狗様(猿田彦命)、笹楽子、導き、はい追い、獅子、外道、歌謡い、笛吹きです。獅子は、前獅子(雄)、中獅子(雌)、後獅子(雄)の3頭で一組です。祭りの流れは、大祭の前日に村周りを行い、横手神社から瀧泉寺へと行き、獅子舞を奉納します。当日は、宮参り、雌獅子がくし、宮参り、竿がかりを演じます。
今でこそ、神仏分離となっていますが、もともとは神仏習合ですから、その名残りなのでしょう。
獅子舞の獅子は三頭で一組になるそうです。
夏の暑い時期に、かぶり物とは大変ですが、伝統として続いているのですね。
ユーチューブでみましたが、獅子舞といいますが、どちらかというと越後獅子のような獅子でした。
神社でひとしきり舞いを奉納すると、次に行列して歩きだしました。
高麗川を渡る場面では、かなり細い橋だったので見ているこちらまで落ちそうな気になってしまいました。
川を渡って、瀧泉寺まで歩いていました。
本堂の中に曼荼羅が見えた
本堂の扉は閉まっていましたが、お手綱が挟まっていて、どこにつながっているのだろうと本堂の天井をみていたら、意外なものに気が付きました。
カラフルな曼荼羅です。
外陣には胎蔵曼荼羅、内陣には金剛界曼荼羅があるのだそうです。
真ん中は赤色が基盤になっていますが、まわりは緑が基盤になっています。
ひとつひとつが丁寧に描かれています。これはなかなかいいモノを見せていただきました。
蓮の花も極楽浄土っぽさを感じますが、こちらの曼荼羅もそうです。
納経所前の蓮の花
私が行ったときよりもこれからが蓮の花の盛りなのだろうなと思いました。まだまだ蕾が多かったですから。
それにしてもピンク色だけでなく、黄色や白の蓮の花もあるのですね。
手前の蓮の花なんかは、まるでボタンや芍薬のように見えました。白に赤がちょっとだけ入っています。
蓮の花もいろんな種類があるのですね。
つぼみが多いと思っていましたが、こちら側に並んでいた蓮の花は、花が咲き終わって、実ができていました。
なんといいますか、マイクのような形になっています。
武蔵野観音だけでなく高麗坂東の札所でもある
こちらが納経所です。冒頭でも書いたのですが、私が行った時は不在だったのですが、私が写真を撮っていたりしている間に時間稼ぎをしたようで、思いがけず、外出から帰った来たばかりのドンピシャの時間に当たりました。
もし不在だったらと思うと、御朱印をいただきに、またここまで歩いて行かなけばなりません。
ねむの木も花が咲いていてキレイです。雨に濡れたねむの木もいいものです。
瀧泉寺は、武蔵野三十三観音でも、高麗坂東でも、28番になっているのですね。
同じ番号になることもあるのですね。
坂東三十三観音を写しとした高麗坂東ですが、後で調べてみたら、けっこう武蔵野三十三観音のお寺も重なっているようでした。
ついでに高麗坂東のはなし
高麗坂東観音霊場については、後日、27番勝音寺の近くに行った時、無人の寺(お堂)に札がかかっていたのを見かけました。
お堂があるならいいのですが、中には廃寺となってしまったところもあるようです。