江戸三十三観音の札所めぐりは、浅草寺で発願したので(残念ながら発願印はないとのこと)、まずは浅草寺から近いお寺さんから回りました。

1番浅草寺→2番清水寺→5番大安楽寺です。

それにしても、こちらの大安楽寺は、コンパクトな境内ですが、見どころ満載です。

なるべく時間を取りたい場所です。

お寺の奥様は優しい感じの方でした。ゆったりと納経帳に印をいただきました。

私が行ったのが、ちょうど初巳の日。弁天様の法要があって終わったところだったようなのですが、そのような時にもかかわらず、丁寧に御朱印いただきました。

 

 

参詣したのが弁天様の法要の日だった

 

新高野山ですから、弘法大師ですね。

弘法大師と書かれた提灯がめだちます。

大安楽寺のある小伝馬町は、江戸幕府の牢獄のあった場所ですよね。

ここ大安楽寺は、東京都が江戸伝馬町牢屋敷処刑場跡として史跡に指定しています。

処刑場と牢屋敷があった場所になります。江戸時代、ずっと移転することなく処刑場だったのです。

安政の大獄の吉田松陰のほか90数名、この当地で処刑された霊をなぐさめ、この地の浄地とする祈念のために明治5年にこの地に勧請したそうです。

その時、弘法大師をはじめとして、千手観音菩薩をお祀りしたという歴史あるお寺になります。

昔は、伽藍もあったそうですが(現在の十思公園も含む場所)、大正十二年の大震火災でなくなり、昭和3年には今の大きさとなったそうです。

私は、気が付かなかったのですが、大安楽寺の近くには小伝馬町牢屋敷展示館もありました。

 

江戸三十三観音の札所5番の文字の近くには、御詠歌が書かれていました。

「高野山 大師のみ姿 仰ぎつつ 大安楽の地となる 今は」

こちらの大安楽寺のご本尊は、十一面観音菩薩なのですが、元禄時代のもので、大震災の火災にも、東京の大空襲にも難を逃れたという十一面観音像です。

 

納経所には、御府内八十八ヶ所の6番の不動院とも

六本木にあるとばかり思っていた、御府内八十八ヶ所の六本木不動院の納経所でもあるのでしょうか。

この時点では、御府内八十八ヶ所を発願していなかったので、詳しく聞いていません。御府内八十八ヶ所は、四国八十八ヶ所に比べると、いまいち、バラバラな印象を受けるのですよね。

 

とにかく、江戸三十三観音の5番ということで、御朱印をいただきました。

 

弁天様の隣に蛇に見える石があった

延命地蔵菩薩の像の隣には、小さい池のようなものがありました。

その池のところには、石があります。そこには弁財天の使神と書いてあります。

これ、どう見ても蛇に見える石なのです。

弁財天のお使いは蛇ですからね。

それと弁財天と言ったら、水と関係があります。

石の後ろに見える祠は、弁財天ではなく、稲荷社です。宝安稲荷大明神です。

 

石をドアップで写してみました。

 

けっこうリアルに見えませんか?

 

石の隣に江戸八臂弁財天

 

石に向かって左にある祠に、弁財天です。学問、芸術、商売の神様です。

江戸八臂弁財天と書いてあります。ほかにも三体このような弁財天がいらっしゃるそうです。八臂弁財天という腕が8本あるからでしょう。

江戸なのか、江島神社にもあるとのこと。岩本楼といい、どちらかというと、江戸というよりも江ノ島ではないのでしょうか。

北条時子の発願で作られたものだそうです。

写真ではわかりませんが、立派な弁財天像です。なんせ、胎内に小さい弁財天の像が入っているというのですから。

隣には、歓喜天、大黒天。一緒に祀られています。さすがに秘仏として、扉は閉まっていましたが。

あとで調べてみたら、江戸八臂弁財天としても御朱印をいただけるようでした。

(私は、江戸三十三観音としての参拝なので、十一面観音としての御朱印でした)。

また、機会があったら行ってみようと思っています。御府内八十八ヶ所としていくことになるかもしれませんから。