前回の江戸33観音めぐりの番外となる海雲寺の時もちょっと書いたのですが、海雲寺のお隣が江戸33観音めぐり第31番の品川寺です。

海雲寺の時のブログ記事

海雲寺に行ってみた江戸33観音めぐり番外

同じく京急線の青物横丁駅が最寄り駅になります。

品川と書いているので、てっきり「しながわでら」と読むのだと思っていたら、ほんせんじが正式な読み方なのですね。

しかし、私と同じ人が多いのか、通称、「しながわでら」となっていました。

別格本山品川寺(ほんせんじ)です。海照山普門院別格本山品川寺です。

名称の話は、それくらいにして、実際に行ってきたときの話です。

品川寺といいますと、江戸六地蔵の第1番でも知られます。

地蔵菩薩大銅像があります。
大きな像のまわりには、小さめのお地蔵さまがいくつかありました。

私は、江戸六地蔵のうち、霊源寺や巣鴨の真性寺の地蔵像をみたことがあります。

お地蔵さまのそばに、溺死者供養の塚という石碑がありました。

品川寺付近は海が近いから、こちらで共同の供養墓地にしていたのでしょうか。

 

亀趺(きふ)があった

入口の大地蔵菩薩像を通りまして、山門までいきますと、「品川寺」の提灯と石塔の下に亀趺が見えました。

 

寛永寺の境内でも見たことのある亀趺です。

石碑や石塔の土台になっているところが、亀になっている台座のことです。

 

はじめて見た時は、なんでこんなところに亀が?と思うのですよね。

それなので意外とこの亀趺は覚えている人が多いはずです。

品川寺の亀趺は、かわいい感じのする亀でしたよ。

このように、品川寺もけっこう見どころ満載のお寺でした。

 


 

東海七福神の毘沙門天が品川寺

たまたま磐井神社にも立ち寄っていたので、この看板を見た時、驚きました。

東海七福神の毘沙門天が品川寺なのですが、東海七福神の場合、神社も寺院も混ざったタイプの七福神巡りなのですね。

これならば、ついでに七福神巡りもすればよかったと思ったくらいです。

品川から大森までの4.5キロの七福神巡りですから、簡単に全部回れそうです。

旧東海道を歩くので、歴史は長いのでしょうね。

しかし、ところどころ文字が消された跡がありまして、変更があったのでしょう。

しながわ観光協会のサイトをみたら、現在は、品川神社→養願寺→一心寺→荏原神社→品川寺→天祖諏訪神社→磐井神社

となっていました。
参観期間についても変更になっていて、看板には、元旦から7日まで、それと2月の立春の日と書いてありますが、現在はは元旦から1月15日までの期間になっていました。

15日までやっているのは、珍しいです。以前は立春にやっていたのが珍しかったのかな。

時間は、9時から5時までとなっていました。

御朱印をいただきながら回る人は、時間にも気をつけてください。参拝記念となる「色紙」も売っているようです。

それと

七福神像を集めて完成する「七福神宝船」(3000円=宝船900円・御神像各300円)があります。

とのことです。私も新宿の山手七福神めぐりで集めたことがあります。
揃えるとなかなかかわいいですよ。東海七福神は、どんな感じになるのでしょうね。


東海地方ではなく東海道の観音霊場

品川寺

品川寺の提灯のところには、観世音菩薩霊場と書いてある木の札が掲げられていました。

品川観音と呼ばれるくらい知られていたのですね。

東海33ヶ所の札所めぐりもあるのです。

江戸33ヶ所だけではないのです。

ということで、品川寺は、江戸33観音のほかに、東海33観音、江戸6地蔵、そして東海七福神といろんなことで参拝に訪れる人は多いようです。


品川寺のイチョウ

驚く形になっているのが品川寺のイチョウです。

その下には、見ざる聞かざる言わざるの庚申塚があったり、みちしるべと書いてある同土人があったりといろいろ見ていると時間を忘れそうです。

イチョウは、品川区の天然記念物に指定されています。


本殿のすぐ横に小さな鐘あり他にも大きな鐘も

お寺の鐘は、これから参拝する時につきます。

帰りに鐘をついてはいけないのですよね。

仏様への挨拶なのに、最後にしてはならないとか、最後につくことが不吉だとか言われています。

品川寺の本殿すぐ隣の鐘は小ぶりなものでした。

境内には、他に大きな鐘がありまして、そちらは江戸末期になくなって、スイスの美術館に保管されていたとのことです。

それが戻ってきたのですね。


品川寺のご本尊の観音様は水月観世音菩薩と聖観世音菩薩



品川寺のご本尊は、2体ありまして、ひとつが聖観世音菩薩、もう一つが水月観世音菩薩です。

そのほかにも、薬師如来もいらっしゃいます。薬師如来ですから、日光菩薩、月光菩薩もですね。

十二神将や不動明王それに弘法大師像や毘沙門天や大黒天も、です。

白菊観音像も書いてありました。


 

本堂の中では、お地蔵さん御守など売っていました。

陀羅尼助丸(だらにすけまる)も売っていましたよ。

便秘にも下痢にもいいと言われてますよね。食べすぎにも、胸焼けにもいいという和漢の薬です。

 


 

弁財天のお堂もあり

東海七福神では、毘沙門天の品川寺なので、毘沙門天堂かと思いきや、弁財天さまのお堂でした。

その隣は、何のお堂だったか忘れてしまいました。



弁天さまがいらっしゃいました。

こちらの特徴的なお堂、パゴタ塔のような形をしたお堂には、弁財天さまです。


 

大きな梵鐘は海外にあったのが戻ってきた

こちらの大きな鐘が、行方不明になっていた鐘です。

江戸末期にいつの間にかなくなっていたとのこと。

それでも戻ってきたのです。

なんとパリの万国博覧会に展示されていたのだというのですから。

その後、ウイーンの万国博覧会にも出ていたということで、昔の西洋の人にもすごい鐘だと思われていたのでしょう。


鐘のまわりで七福神巡りも

先程の鐘の写真には、弁財天、毘沙門天が写っています。

こちらの写真は、寿老人、福禄寿です。

下の写真は、恵比寿さんに、金目(かのう)七福神とかかれた札がみえますね。

布袋尊や大黒様もいました。


 

このように品川寺は、東海七福神めぐりでは、毘沙門天のお寺ですが、そこまで行けない人は、大きな梵鐘の下で七福神めぐりをどうぞ!



大きな梵鐘のところへは、階段をのぼります。

高台からみるような眺めです。

この梵鐘は、国の指定の文化財になっているそうです。


大黒天から本堂の写真を写します。

このように像の向きはバラバラです。

共通するのは、梵鐘のまわりにある、ということです。

だからちょっと探さないと、七福神が全部見つからない!となるかもしれませんよ。


観音菩薩の前に、軍馬や軍犬、軍鳩の像

梵鐘のところの高台にいたら、隣にお堂を発見しました。

こちらは、英霊のためのお堂だそうです。

聖観音菩薩の前に、軍馬や軍犬、そして軍鳩だそうです。

そういえば鳩も軍のために働いたのですね。


 

ほかにも、境内にはいろんな像がありました。

こちらは役行者、役小角でしょうね。

神変大菩薩像です。


下は大師と書いてあったので、弘法大師でしょうか?



お稲荷様の稲荷堂もありました。

 

お寺に鳥居のようなものがある場合は、たいていお稲荷様なのですよね。

このように、気が付かないで通り過ぎてしまいがちなのですが、境内にはいろいろとありますので、江戸33観音めぐりでは、じっくりみながら参拝するといいですよ。