坂東33観音めぐりでは、長谷寺と書くお寺が、他にもありますが、厚木の長谷寺は、ちょうこくじ、と読みます。
鎌倉の長谷寺は、はせでらですね。
厚木の飯山にあるお寺ということでも知られています。
飯山観音です。
私たちのバスは、こちらの長谷寺が今回の阪急交通社のバスツアーの最後の訪問地、お寺になります。
他のバスとは分かれたので、そちらは別のお寺で、最後となっています。
長い階段を登る厚木の長谷寺
最後とはいえ、今回のツアーでは一番の難所です。
いえ、難所というには、単に階段が多いだけのことですけどね。
もう終わりかな、もう終わりかなと思いながらも、階段が続きます。
仁王門横の土砂くずれで門が工事中だった長谷寺
坂東第6番霊場、飯山観音、飯上山長谷寺です。
ここの山門のところを右手に行くと、トイレがありました。
工事中だから不安に思う人がいるのか、参拝順路と書いてありました。
台風の被害でこうなってしまったようです。
ここは白山ハイキングコースでもあり、白山展望台もあります。
飯山白山森林公園としても知られているようでした。
途中に遠くまで見渡すことのできる場所がありました。
ハイキングコースの人は、お寺に参拝するのかな。
厚木の長谷寺は桜の名所として有名
階段ばかりではなく、一旦、平地のようなところに出ます。
飯山観音の寺務所のようなところですね。飯山観世音長谷寺執務所と書いてあります。
しかし、本堂である観音堂はまだ階段を登ります。
御朱印、お守り、御札は本堂(観音堂)にて受付です。
季節によって時間は異なるのでしょうが、私たちが行った時は、8時30分から16時30分までとなっていました。
飯山観音のイヌマキ
一旦、平地のようなところがないと、一気に登ることになりますね。
ここの場所には、イヌマキという木がありました。
かながわの名木にも選ばれています。樹齢400年だとか。
厚木市の天然記念物にも指定されています。
夏の暑い時でしたら、もっと茂っていたのでしょうね。
一番寒い時期でしたが、緑がさえます。
このイヌマキは、室町時代に巡礼の無事や長寿を祈願するために植えられたそうです。
だれが置いているのか、みかんがお供えとして置いてありました。
もう少しですが、さらに登ります。
登山なみですね。しかし、これくらい登りますと、いい景色を観ることができます。
展望よしです。
手水舎がありましたのでお清めをします。
すでに景色が良いことがわかるかと。
とはいえ、春だったらもっといい眺めだったのでしょうね。
飯山観音の銅鐘は神奈川県指定重要文化財
さすが坂東33観音だけあって、銅鐘も神奈川県の指定重要文化財になっていました。
住職が鐘を打つことを怠ったら姿を消したという伝説の銅鐘です。隠れ鐘として話が伝えられています。
鐘をつく時間
「鐘つきのお知らせ」を読むと、1月1日だけは深夜午前0時から午前2時までという暗い時間帯に打っているのですね。
元日だけは午前8時から午後4時までとなっていました。
それ以外は三が日のみ、のようです。
まだ日が落ちるのが早い時期だったので、すでに日は傾いていまして、写真が暗く写っています。
それまでの金目観音などに比べたら、暗く写ってしまっていますね。
石の灯篭がたくさんありました。宝燈になります。
長谷寺は、東国花の寺でもあります。
桜の名所として知られるのですが、一番寒い時期だと、青々とした木々はありますが、桜なのか何なのかよくわかりません。
境内の桜が有名らしいのですが。
ここ飯山観音は、飯山の観音さんと呼ばれるくらい地元から親しまれてきたお寺で、なんと縁結びの観音様なのだそうです。
親しまれているのは、お寺の入山料や駐車場代金を取らないことや、ご本尊の開帳が年に何回かあることも関係あるのではないかなと思っています。
お正月3が日のほか、花祭りの4月8日、それに、秋祭りのある11月3日にも開帳となっていました。
お寺の創設は、行基が開いたという話と弘法大師が一夜の宿のお礼として観音像を預けて創設されたという話の2つがあります。
御朱印には、神亀2年行基菩薩開山と書いた印(桜の名所としての御朱印)でしたので、お寺としては、行基が作ったという説を取っているようです。
観音堂については、鎌倉時代に作ったそうですが、江戸時代に再建されたのだとか。
本堂と内陣の厨子は、厚木市の重要文化財になっています。
飯上山の額とくらべて、長谷寺の額が新しく見えますね。
それにしても中に入ると歴史の古いお寺だとすぐにわかります。
現在の御朱印料についてです。
ここを読むと、大雨や台風の被害がすごかったことがわかります。
令和元年の5月21日の大雨で、先程の仁王門の工事がなされるほどの土砂くずれになったのですね。
水屋の下のところや仁王門の周りの土砂がくずれたようです。
追い打ちをかけるように9月8日の台風では本堂の前の木が倒れる、仁王門の倒壊のおそれなど重なってしまっていたようです。
御朱印代は、最近都内の神社では、1体が500円というところが多いです。
しかし、坂東33観音の場合、令和2年の4月からは500円に値上がりしましたが、納経帳へ御朱印は300円でした。
そこで、入山料とか取らないで、御朱印料を500円しているという説明がありました。
敷居の低いお寺として知られていたのですね。
確かに、金銭的に厳しい人たちこそお寺にお参りしたいでしょうが、毎回行くたびに入山料やらなにやらとお金が必要だと行かなくなってしまいます。敷居が高いことになりますからね。
御朱印は、大黒様(あつぎ縁結び)や桜の名所として丹沢三山の桜の印、そして坂東33観音としての印がありました。
ご丁寧に500円とした説明が書いてあって、これならば金銭的苦しい人は御朱印をいただかないという選択を取れば、何度でもお寺にお参りできるわけですから、いい案だと思いました。
入山料を取るようになった、というよりは受け入れやすい方法です。
暮れなずむ空と観音堂に、外にある観音様でいい絵が取れました。
境内を歩いていると、やはり、桜の枝があるようでした。
桜の名所と言われるくらいですし、東国花の寺にもなっているくらいです。
春の時期は見事な桜が見られることでしょう。
厚木市内になるのでしょうか。展望の良さは、階段をせっせと登ったからこそです。
ハイキングやトレッキングも流行っていますが、お寺まいりでもこのような眺めを楽しめますよ。
眺めのよい厚木市の長谷寺
さてもと来た道を戻りながら、どれだけの階段があったのか、上からの眺めを写真に取ってみたいと思いました。
その前に、坂東31番と書かれた石仏があったので、写真に。
31番は笠森観音ですね。
どうでしょうか。本堂に近いところは、石の灯篭が並んでいます。
石碑や石塔、池のようなところもありました。
このような場所は、いったん登るのを休むことができる場所になります。
下りになってからお地蔵さまや観音様の像があったことがわかりました。
上から工事中の仁王門を見ます。
まだまだ階段が続きます。
下りのときに写した写真のほうが階段が多いことがわかりやすいですね。
それだけ、登りの時は、登ることに集中していて他のことがわからなかったのですが。
さらに、下りになってから、おそらく桜の木だろうと思われる枯れ枝を発見しました。
なるほどこれは、桜の中を登っていく感じになるのだろうなと思いました。
坂東33観音めぐりも、桜の時期に行くのがいいかもしれないなと思った次第。
でも、そのような時は御朱印のところが行列になりそうですけどね。
ここらへんは、桜の季節は風情あるいい景色になるでしょうね。
その間にみえるのが市街地です。
ところどころ平らな部分がありますから、階段が続くとへろへろになる人は、そのようなところで、休みながら登ればいいのです。
長い階段の終わりが見えてきました。
やっと木造の門まで来ました。
これくらいの階段が続きますよ、ということがわかっていただけたと思います。
もし時期が合うのなら、桜の季節にどうぞお参りを。
【阪急交通社のバスツアーに参加した時のブログ】
厚木の長谷寺、坂東三十三観音第6番は今回のブログ
初めて札所めぐり巡礼に出るのなら
下のセットを見てもわかるように、最低必要なものからで大丈夫。
白衣やおいずる、金剛杖は、必要だと思った時に。
ただし、四国などのお遍路さん用ではなく、「観音霊場」のものを選びましょう。
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まずは輪袈裟(わげさ)を用意しましょう。
>>輪袈裟 般若心経柄 どこのお寺にも使えます お遍路用品 お遍路グッズ
数珠(念珠)は既にもっている人もいることでしょう。
自分の家にあるものでもいいです。
>>観音霊場巡礼用数珠 茶
納め札は「観音霊場」と書いてあるものを。
観音霊場共通というものでも、以下のような秩父、坂東、西国の別があるものでもいいです。
納経帳は最初のお寺で購入してもいいですし、前もって用意しておくのもいいです。
私自身はネットで購入してから行きました。千糸繍院のものは、坂東の時に買いました。ちょっとかさばるのですが、刺繍がきれいです。
>>千糸繍院 謹製 秩父三十四観音霊場 納経帳 西陣織/表紙刺繍 蛇腹式 全88ページ (桃地紋)
経本は最初のお寺で買ってもいいですし、心配なら前もって購入です。