阪急交通社のバスツアーで坂東33観音めぐりをしてきました。古いお寺を回る旅になります。

阪急交通社の坂東33観音めぐりは、6回か7回くらいに分けて日帰りツアーとして行っています。

関西などほかの地方からくる人は宿泊しながらのツアーかもしれませんが、私は関東の日帰りバスツアーです。

阪急交通社のバスツアーについてはまた後で書きたいと思います。

まずは、札所1番の杉本寺の話です。


ご本尊が十一面観音3体の杉本寺

バスツアーですから、富士山などを見ながら思ったよりも早く到着しました。

バスツアーのいいところは、お寺からお寺につれて行ってくれることです。

誰かと一緒に車で行くとなると、運転手は誰かということになりますが、バスツアーならプロが運転してくれますから、気軽です。

友人と一緒に参加していた人もいました。そうなると、車だったら、その友人が運転手となると疲れ方も違ってくると思いますし、一緒に乗る人も気を使う必要もあるでしょう。

バスツアーならその点気が楽です。

電車を乗り継いて歩きで行くというのも、巡礼の旅としてはいいのですが、1日に回るお寺の数も限られます。

ましてや坂東33観音めぐりは1000キロにも上る旅なので、効率よく回るには、やはりバスツアーがおすすめです。

 


白い旗があるのが坂東33の目印に

入口から白い旗があって、歩きで来た人にもここが坂東33観音の札所であるとすぐわかるようになっていました。

鎌倉にありますから、徒歩で来ている人も多かったです。

私はバスツアーの仲間とともに参拝です。

こちらの杉本寺では、そもそもは、奈良時代に行基が自ら作った十一面観音を安置して開山したと伝えられる古いお寺です。

平安時代に慈覚大師、恵心僧都がそれぞれ十一面観音を納めて、それで3体がご本尊としてお祀りされています。

だからお御影を買いますと、3枚あるのですよね。

杉本寺では、この3体を同時にお祀りするという三尊同殿となります。

いつもは格子戸から3体を観ることになりますが、毎月1日と18日は、御開帳となっています。

私が行ったのは2月1日でしたので、3体を観ることができました。


坂東33観音めぐりでは、発願印の関係で杉本寺から回ること

杉本寺の入山料は大人は300円、中人は200円、小人は100円です。

中人というのは、中学生まで、でしょうか。小人は小学生かな。

午後4時15分には、入山終了となります。

開門は、午前8時から閉門は4時半です。

私が行った2月の時点の話なので、もしかしたら、夏時間などあるのかもしれません。

坂東33観音めぐりをする時、気をつけることがあります。

発願印のことです。

他のお寺をめぐっていないかどうかを調べてから発願印を押してもらえるとかで、御朱印帳を用意している人は他のお寺を先に行かないことです。
あああ



杉本寺で御朱印を買うこともできますから、そこで買うというのも手です。

これならば、他のお寺に行っていないことがわかりますからね。

私が行った時は、階段を工事中になっていました。

台風の被害でこうなったようです。


苔むす階段と茅葺き屋根の本堂が有名な杉本寺

杉本寺の写真を見ますと、どれも苔むした階段を写した写真が多く載っています。

仁王門から本堂へ続く階段です。

以前は使っていたのでしょうが、残念ながら、現在は、そこを通ることはできません。

しかし、この写真のようにそばにある苔むした石灯籠や石像などを見ながら別の階段を使って上っていきます。

さすが鎌倉にあるお寺では最古のお寺と言われるだけあります。

 

江戸時代中期に作られた山門には仁王像

山門には、仁王像が立っています。

江戸中期に建てられた山門です。運慶作と伝えられる仁王像です。

千社札も貼ってありますね。何か残しておきたくなる気持ちもわからなくもないです。




あうんの仁王像です。

運慶が作ったとなると、かなり古いものですが、このように置いてあるのですん。


苔むす階段からは入れません

このように立ち入り禁止になっているので、有名な階段からは上ることはできません。

私が行ったのは、2月のまだ寒い時期だったので、苔があまりはっきりしませんね。

おそらく6月くらいになったら、苔の緑が美しいことでしょう。


もっと近寄ってみました。

実際に見てみると、苔があることがわかりますが、写真ではあまりよく見えませんね。

もっと暑い時期になったら、はっきりわかることでしょう。
階段

苔むす階段は使えませんが、脇から本堂まで上っていきます。

山門そばには、弁天様が

山門近くに池がありました。

そのそばには、大蔵弁財天がありました。小さな祠がありました。

新しい感じがします。

こちらは大蔵弁財天の鳥居ですね。

なぜ鳥居なのでしょうね。


弁財天となっているところから、神社と思いますが、神仏分離で下の山門近くに作られたのでしょうか。

大蔵弁財天は、弁財天ですから、お金の神様です。大きな蔵が建つほどのご利益があるそうですよ。



弁天さまと水、池は切っても切れない関係なので、やはり奥には水が湧き出ている場所がありました。


茅葺き屋根が美しい杉本寺

私は札所1番と言われるからには境内が広いのかと思っていましたが、意外とこじんまりとした敷地でした。

それでも鎌倉最古のお寺という雰囲気は感じられます。

ご本尊は、先程書いたように十一面観音なのですが、それだけでなく、地蔵菩薩もありまして、そのため坂東33の札所としてだけでなく、鎌倉24地蔵の4番、6番でもあります。

全部で11体の像があったのですが、秘仏とされる十一面観音は後ろのほうにいらっしゃいました。

1日だったからなのか、後ろのほうにまで行くことができまして、十一面観音さまにもお会いできました。

写真撮影が禁止されているので、残念ながら、その様子をお見せすることができません。

本堂に上がって、御朱印をいただくようになっていました。

それと札所1番ですから、巡礼用品はそろっていました。

御朱印帳もありましたし、金剛杖や白衣もありました。

ここで巡礼グッズを揃えるのもいいですね。私は御朱印帳も、輪袈裟もあらかじめ買っておいたのですが、なんだここで買えるのねと思った次第です。

しかし、バスツアーですとあまり自由時間がないので、巡礼用品をあれこれ選んでいたら、ほかの場所を観る時間がなくなります。

私はあらかじめ買っておいたので、いろいろと杉本寺の周りを見て歩くことにしました。



私が行った時は、残念ながら、ロウバイも梅の花にも早い時期だったので、木々があることしかわかりませんが、杉本寺では四季折々の花が楽しめるお寺でもあります。

ところどころにこのようなお地蔵さまも置いてありました。


本堂前の苔むしたところです。

これならば、苔の美しさがわかるでしょうか。

まずは、手を洗って清めます。

閼伽水のところの蛇口は締めておくようにしましょう。


昔よくみたタイプの蛇口です。

 



本堂に向かって右にさらに奥があって、こちらは、権現堂となっていました。

権現堂は、これまた神社の鳥居ですね。

熊野大権現と白山大権現と書いてありました。

白山、熊野三山の熊野神が勧請されたものだそうですが、年代が不明となっていました。


小さな祠もありまして、鎌倉最古のお寺と言われるだけあって、古いものがいくつかあるのですね。



本堂裏手です。

花の季節だったら、ここはきれいな花がみられるのかもしれません。


茅葺き屋根の茅葺きがわかるかなと思います。

裏手にあった宝塔です。


やはり春か夏のお花が咲く季節のもう一度来たいなと思いました。

権現堂の手前には、お地蔵さまのお堂もあります。

 


さらに手前には、たくさんの五輪塔です。

五輪塔群となっています。

数多くありますね。なんのためなのだろう。

この五輪塔の後ろには、鐘楼堂です。

 

お正月が空けてすぐなので絵馬がありました。

一願成就の絵馬ですね。やはり観音様が描かれた絵馬になっています。

その下には、まさに初詣らしい、子年の宝船の絵馬もありました。

それにしても絵馬には、外国語で書かれていたので、鎌倉は海外から観光客も多いけれど杉本寺にも参拝に来ているのだなとわかった次第です。

 


それと面白い形の絵馬もありました。

折り紙の鶴ですね。


本堂向かって左手から少しだけ小高い丘へ

途中で行き止まりになるのですが、本堂に向かって左に小高い丘というのか山になっていることがわかる場所がありまして、上っていきました。

冬空の天気の良い日だったので、富士山を写したのですが、あいにくの雲が広がってあまり見えませんでした。



いつもなら、ここから富士山がきれいにみえることでしょう。

階段が多い杉本寺ですが、こうやって眺めはいいのです。



やはり途中までとなっていまして、これ以上は、上に行けないようになっていました。




再度、苔むす階段を上から写真を撮ってみました。

上から写真を撮ると少しは、苔の存在がわかるでしょうか。

 


再度帰る時も、山門を撮ってみました。

山門の茅葺き屋根がわかるかと思います。

このように杉本寺では、小高い山を登っていく感じになります。


阪急交通社のバスツアーについて

最後に阪急交通社のバスツアーについてです。

私が申し込みした阪急交通社の第1回坂東33観音めぐりは、バスが2台で行きました。

これほど多くの人が集まっていたとは思いも寄らずでした。

1台は西武の観光バスで、私が乗ったのは、プードルバス、こと、東栄観光バスでした。



私は後ろの方の席でしたが、ちょうど一人で座れることになりました。



きれいなバスです。

プードルもかわいいですね。



足を組んでもゆったりしていました。

プードルバスは座席の間隔が広く感じました。


阪急交通社の第1回参加者には、お線香やロウソク、簡易的なお経のセットが配られました。

お線香とロウソクがセットになっているので、携帯に便利です。

私は、その後もこの入れ物に自分で買ったロウソクなどを入れて持ち運ぶようにしました。

こういうところがバス旅行のいいところです。

いたれりつくせりですよね。


地図と、納め札、そして坂東33ヶ所の勤行次第です。

阪急交通社の場合、バスの中で、お御影の代金や御朱印代を集金しました。

だから、直前まで、笈摺にするか、お軸にするか悩むことができます。

私が行った時点では、納経帳の場合、6番の長谷寺のみが500円で、長谷寺以外は300円の御朱印代でした。

その後、坂東33所すべての御朱印代が500円になりました。

それまでは、一ヶ寺あたり、お軸の人は500円で、笈摺は200円、そして長谷寺以外は納経帳なら300円ということだったのですけどね。

現在は御朱印代が変更になっています。

笈摺(白衣)自体は、2700円、お軸は、1万円から2万円という目安でしたが、現在の料金は不明です。



バスには、先達さんが一緒に同行してくれまして、発願印や午年の結縁の印、そして重ね印を見せていただきました。

やはり午年は巡礼が多くなりそうですよね。

私が今まで、ご一緒したバスツアーでは、すでに坂東33観音を9巡目だという人がいました。

そのほか、6巡目とか7巡目とかという人もいまして、1回、巡って終わり、ではないのだなと、坂東33観音の人気の一端を見たような気がしました。

秩父だ、西国だといろんな巡礼を回る人もいますが、このように坂東なら坂東と決めて何度も回るというのもいいなと感じました。

なにか惹きつけるものがあるのでしょうね。

【阪急交通社のバスツアーに参加した時のブログ】

杉本寺、坂東三十三観音一番は今回のブログ

>>飯泉観音の勝福寺、坂東三十三観音第5番

>>厚木の長谷寺、坂東三十三観音第6番

>>金目観音、光明寺坂東三十三観音第7番



初めて札所めぐり巡礼に出るのなら

下のセットを見てもわかるように、最低必要なものからで大丈夫。

白衣やおいずる、金剛杖は、必要だと思った時に。

ただし、四国などのお遍路さん用ではなく、「観音霊場」のものを選びましょう。


 

まずは輪袈裟(わげさ)を用意しましょう。


>>輪袈裟 般若心経柄 どこのお寺にも使えます お遍路用品 お遍路グッズ






数珠(念珠)は既にもっている人もいることでしょう。
自分の家にあるものでもいいです。

>>観音霊場巡礼用数珠 茶





納め札は「観音霊場」と書いてあるものを。
観音霊場共通というものでも、以下のような秩父、坂東、西国の別があるものでもいいです。



>>納め札(観音霊場) 巡礼用品

納経帳は最初のお寺で購入してもいいですし、前もって用意しておくのもいいです。

私自身はネットで購入してから行きました。千糸繍院のものは、坂東の時に買いました。ちょっとかさばるのですが、刺繍がきれいです。

>>千糸繍院 謹製 秩父三十四観音霊場 納経帳 西陣織/表紙刺繍 蛇腹式 全88ページ (桃地紋)



 

経本は最初のお寺で買ってもいいですし、心配なら前もって購入です。

>>経本 観音経 西国 秩父 坂東 出羽 中国観音 お遍路用品 お遍路グッズ 西国三十三所