今回も文京区の比較的お寺が固まっている地域の話です。
江戸33観音の8番目は、清林寺になります。
こちらは、山号、すなわち東海山というものと、花陽院という院名もありました。
清林寺の開創は室町時代で、お十夜法要をはじめて、お念仏を唱えることを広めることに尽力された方です。
祐崇上人です。
今でも大玉の数珠を輪になってお念仏を唱えて、観音様や阿弥陀如来様に感謝するお十夜会の行事を行っているそうです。
こちらの清林寺は、見どころがいくつかあります。
江戸33観音の観音様は本堂の隣のお堂に
入口を入ってすぐに、鳥居のようなものがみえることに驚きです。
お寺に神社?と思いました。
こちらは、花陽稲荷大神です。
ここに花陽院の「花陽」の文字があることに気が付きます。
それにしても、荼枳尼天とかではなく、稲荷大明神です。
花陽稲荷大明神と鳥居
お寺に稲荷大神だとなんだか妙な感じがしますね。
とはいえ、多くのお寺を回っていますと、お稲荷さんについてはいくつか見かけることがあります。
お寺の中に、鳥居なのです。
手水舎のところには梅の木
龍の口がなんだかかわいいです。
手水舎のところにあるのは、梅の木ですが、1月ではまだ咲いていません。
しかし、花が咲いていなくてもかっこいいかどうかは、わかるのですね。
花が咲いた頃は素敵な場所になっていることは想像がつきました。
本堂とは別のところに観音様
「江戸札所のお参りは玄関へお越しください」の立て札があります。
本堂に観音様がいらっしゃると思う人がいるためでしょう。
とはいえ、本堂でも参拝いたしました。
木造の古さがこれまたいいですね。
扉の格子にちょっと観ると、天神様のような梅の花がデザインされています。
本堂と玄関の間のスペースのところに、江戸33観音めぐりのための観音様がいらっしゃいます。
ぽつんとあるので、寂しいように感じますが、札所めぐりをしている私には、観音様の近くに立ち寄ることができるので、このほうがかえって嬉しいのですよね。
江戸札所観音さま
観音様のそばに、「法務のため、本日は御朱印の受付はできません」と書いてあります。
せっかく来たのに御朱印がいただけないかなと思いました。
書き置きの御朱印は置いてあるとのことなので、納経場に行ってみることにしました。
それにしてもなぜ、本堂の中ではなく、観音様は別の場にいるのだろうと思いました。
スペースをうまく使っているのはわかりますが。
ここの観音様の前には、狛犬っぽい石(多分、狛犬)や石仏もありました。。
触れてもいい仏様が玄関にあり
納経帳に御朱印をいただいているときに、この仏様に気が付きました。
陸前高田の松で作られたという仏様です。
これが松の木なのですね。津波で流された松の木です。
津波ですからいろんな物と混じり合います。この松は人や動物と一緒に流されたのです。
いろんなものを見てきた松なのですね。その松で作られた仏様です。佛師藤井基栄師によるものだとか。
陸前高田の高田松原の松は7万本もあったと聞きますが、それがあの奇跡の1本松以外はなくなってしまうのですが、自然の力はいかにすごいのかわかります。
寺務所には、おみくじもありました
私が行ったのは1月ですから、まだ初詣の気分が残っていて、おみくじをやってみたくなりました。
しかし、今回は札所めぐりだったので、やめておきました。
お正月の初詣やお十夜会では、おみくじを引く人もいるのでしょうね。1回50円というリーズナブルなお値段です。今は、1回100円、中には200円、300円というところもありますが、低額でおみくじがひけます。
観音様がいらっしゃるところから、本堂のほうを写真をとりました。
石の灯篭と、これは枝垂れ桜なのでしょうね。咲いたらけっこう絵になりそうな場所だと思いました。
観音様には近くまで寄ることができますし、枝垂れ桜は楽しめるし。やはり春の桜が咲く頃がおすすめの時期ですね。